どうも、ホウボウです!
突然ですが、皆さんはチョコレートの原料である「カカオ」の学名をご存知でしょうか?
学名はラテン語の表記方法に則っているため、多少難しく聞こえることもありますが、「カカオ」の学名やその由来は知っているとちょっとかっこいいです。
そこでこの記事では、「カカオ」の学名から、世界中で愛されている「チョコレート」のひみつを探ってみたいと思います!
株式会社明治が主催する「チョコレート検定」にも出題される範囲ですので、もっと「チョコレート」の知識を身につけたい!という方は、是非こちらの記事も併せてご覧ください。
「カカオ」の学名
チョコレートの原料である「カカオ」の学名はこちらです。
「テオ(Theo-)」は「神々」を意味し、「ブロマ(-broma)」は「食べ物」を意味します。
つまり、「神々の食べ物・カカオ」という学名になっているんですね。知ってみるとめっちゃかっこいいですね!
ちなみに、最後の「リンネ」は、このカカオに学名を付けた(命名者である)「カール・フォン・リンネ」という18世紀の有名なスウェーデンの博物学者のことです。様々な動植物をこのようなラテン語で表した「分類学の父」としてよく知られています。
それではなぜ、「カカオ」は「神々の食べ物」とされたのでしょうか?
次はそのひみつを探っていきましょう。
カカオが「神々の食べ物」と呼ばれたわけ
カカオ豆には、「ココアバター」と呼ばれる油脂が含まれています。
胡麻をミキサーなどですりつぶし続けるとやがて油脂が出てきてどろどろしたペースト状になりますが、それと同じように、カカオ豆もすりつぶしていくと油分が出てきてペースト状になります。これは、カカオ豆に含まれる「ココアバター」によるものです。
この「ココアバター」はチョコレートづくりに不可欠の材料で、板チョコでも何でもいいのですが、チョコレートを使ったお菓子の裏側を見ると、成分表示のところに「ココアバター」という表記がだいたいあるはずです。是非お家やスーパーなどで見てみてください。
そしてこの「ココアバター」こそが、美味しいくちどけのチョコレートを作る鍵になります。
ここで、「ココアバター」の特徴を見てみましょう。
これらの特徴が表しているのは、チョコレートは「ココアバター」が入っていることによって、口に入れたときに急速に溶けてなめらかになるあの素晴らしい味わいを実現できているという事実です。
普段は常温でも固体で保存することができ、食べたときだけなめらかな液体状になる・・・
これは、「カカオ」という食べ物がまさしく人間のために作られたものなのではないかということを感じさせられますよね。
「神々の食べ物」という学名がつくのも納得ですね。
「神々の食べ物」と呼ばれた本当の理由
・・・と、言いたいところですが笑
実は、固体で食べるチョコレート(イーティングチョコレート)が発明されたのは1847年のことで、リンネがカカオに「神々の食べ物」という学名を付けた1753年では、まだこのくちどけの素晴らしさを知る人は誰もいません。
結果として、「ココアバター」によるチョコレートのなめらかなくちどけは、神が創ったにふさわしい食べ物として正当な理由ではありますが、実際はそうではないのです。
「カカオ」の原産地、栽培の起源は、メソアメリカと呼ばれる現在のメキシコ南部からホンジュラスまでの中米地域です。
※「メソ」は、古代ギリシャ語に由来する「中間」を意味する言葉(接頭辞)です。「メソアメリカ」とは「中米」そのものなんですね。
オルメカ族、マヤ族、アステカ族など、このメソアメリカではいくつもの文明が生まれましたが、そこで「カカオ」は栽培され続け、やがて通貨として使われたり、神聖な飲み物として加工されて神々に捧げられたりするようになりました。
このカカオの飲み物を「ショコラトル」といいます。現在私たちが食べているチョコレートの語源でもありますね。最初はスパイシーな苦い飲み物でした。
そして、儀式などで使われ神聖な食べ物とされている「カカオ」を、リンネは「神々の食べ物」という学名として名付けたのですね。
こちらが本当の理由です。
おわりに
「カカオ」が神聖なものとして扱われていたから、というシンプルな理由ではありましたが、今現在でも世界中で愛されている「カカオ」から作られたチョコレートを考えると、「神々の食べ物」と名付けたリンネには先見の明があったのかなとも思います。
「カカオ」の学名に加え、チョコレートの美味しさのカギを握る「ココアバター」の知識も知ってもらえればと思いこの記事を作成しました。
少しでも読んでよかったと思えていただければ幸いです。
それでは、最後までお読みいただきましてありがとうございました!
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