【鉄道】寝台特急サンライズで博多駅から東京駅まで移動してみた

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こんにちは、ホウボウです!

今回の記事では、実際に寝台特急サンライズで博多駅から東京駅まで移動したときの様子をお届けしようと思います。

どれくらい時間がかかるのか?サンライズの乗り心地はどうか?料金設定はどうなっているのか?などの情報も詳しく解説していきたいと思います。

寝台特急サンライズについて興味のある方は、是非一読していただければと思います。

それではさっそく見ていきましょう!

寝台特急サンライズとは?

寝台特急サンライズ
  • 東京~出雲市間を結ぶ「サンライズ出雲」と東京~高松間を結ぶ「サンライズ瀬戸」の2種類がある。
  • 東京~岡山間は2種類が連結した状態で運行され、岡山から先は分かれて運行される。
  • 毎日1往復しているため、上り下りともに毎晩1本ずつサンライズの運行がされている。
  • 座席は、まず大きく分けて、寝台料金が発生する「個室」タイプ寝台料金のかからない割安な「ノビノビ座席」(個室ではない)の2種類がある。
  • 個室」タイプは、A寝台1人用B寝台1人用(広さによって3種類)B寝台2人用5種類あり、A寝台の方がB寝台より豪華。
  • ノビノビ座席」は、寝台料金は発生せず、指定席料金のみで乗車可能
  • シャワー(有料)トイレなど、夜間必要な設備は整っており、各部屋にはコンセントハンガー簡易寝間着などが設置されている。

ざっくりと、サンライズに乗車するにあたって最低限必要そうな情報をまとめてみました。

まず、寝台特急サンライズは2種類あることに注意しましょう。

みどりの窓口で切符を購入すると、必ず「サンライズ出雲」か「サンライズ瀬戸」のどちらかの記載があると思います。

東京から岡山までは連結されていて、両方の車両を行き来することができるので、特に区別する必要はありませんが、岡山から先は行き先が分かれるので違う車両に乗っていると違う目的地に着いてしまいます

車掌さんの検札があるので、たとえ間違っていても正しい個室や座席に案内してもらえるとは思いますが、最初から間違えないように気をつけましょう。

また、サンライズは、個室や座席のグレードによって寝台料金が異なります。同じ新幹線でも自由席・指定席・グリーン席で料金が変わるのと似たような感じですね。こちらについては、後程詳しく解説していきます。

アメニティは、A寝台などグレードの高い個室には付きますが、寝間着以外にまともなアメニティは置いてありません。歯ブラシやタオルなど必要なものは、事前に準備して持ち込むようにしましょう

ちなみに有料ですが、シャワーカードを購入すればシャワーを利用することもできます。ただし、売り切れることも多いので、使用する場合は乗車後早めに購入するようにしましょう。

寝台特急サンライズの料金設定

突然ですが、寝台特急サンライズって安いと思いますか?それとも高いと思いますか?

深夜バスなど、深夜に移動するものは時間もかかるし寝心地もあまり良くないことが多いので「安いもの」というイメージがありがちですが、実は寝台特急サンライズの場合、むしろ高くなることの方が多いです。

ここでは、寝台特急サンライズの料金設定について見ていきましょう。

寝台特急の料金は、3階建てと考えると非常に分かりやすいです。下の図を見てください。

寝台特急サンライズの料金は3階建て

まず一番下の1階部分は、「乗車券」の料金になります。

(普通)運賃とも言われますが、これは移動区間の距離に応じて決まるもので、出発駅と到着駅が決まれば自動的に料金が分かります

例えば、2020年1月現在、東京駅から博多駅まで、新幹線を使おうが途中でサンライズを使おうが普通列車のみで移動しようが、JRの乗車券は14,080円となります。

JRで移動する場合には、最低限支払いが必要な金額が「乗車券」ということですね。

そして次の2階部分は、「特急券」の料金になります。

特急券を使う代表的な列車といえば「新幹線」ですよね。こういった特急列車に乗車する場合は、高速で移動できるということで、「乗車券」とは別に「特急券」を購入する必要があります。

新幹線の場合は、「自由席特急券」「指定席特急券」と2種類あり値段も若干異なりますが、基本は特急券も移動する駅の区間や距離に応じて料金が決まります。

新幹線や普通の特急列車であれば、この2階建てまでで乗車することができます。

さらにその上にもう1段料金を重ねるのが、3階部分である「寝台券」の料金です。

寝台特急サンライズに乗車する場合は、「ノビノビ座席」以外の座席、つまり「個室」を選ぶとすべて「寝台券」が別途必要になり、3階部分の寝台料金が発生します。

「乗車券」+「特急券」+「寝台券」の3種類の料金を足したものが、支払う金額になります。

こう考えると、寝台特急は意外と高級な乗り物ということになるわけです。

※ただし、新幹線の「特急券」より寝台特急サンライズの「特急券」の方が安いため、トータルで見るとそこまで金額の違いがない場合もあります。


それでは、寝台特急サンライズの寝台料金を見てみましょう。

座席ごとの寝台料金
  • A寝台個室(シングルデラックス):13,980円
  • B寝台個室(シングルツイン):9,600円*
  • B寝台個室(シングル):7,700円
  • B寝台個室(ソロ):6,600円
  • B寝台個室(サンライズツイン):7,700円⁑

*シングルツインに補助ベッドを置く場合は、別途5,500円が必要。

⁑2人分の特急・寝台券が必要。

こうしてみると、なかなかいいお値段しますよね。

ちなみに、東京~岡山間で比較してみると・・・

  • 新幹線自由席16,600円(乗車券10,670円+特急券5,930円)
  • サンライズB寝台個室(ソロ)20,570円(乗車券10,670円+特急券3,300円+寝台券6,600円)
  • サンライズ(ノビノビ座席)14,500円(乗車券10,670円+特急券3,300円+指定席530円)

となります。すべて乗車券の料金は同じで、特急券は新幹線よりも安いですが、3階部分の寝台券が上乗せされて寝台個室が一番高くなっています

なお、ノビノビ座席は寝台料金は要らず、指定席として530円を払うだけで乗車できるので、こちらを使うと新幹線よりも安く移動できます。

ノビノビ座席を利用するのであれば、寝台特急サンライズがベストですが、安さを求めるのであれば、寝台個室を使うよりかは新幹線の方が安いです。夜の時間帯を効率的に移動時間に使いたいという方や、夜の列車旅を楽しみたいという方におすすめの列車と言えそうです。

博多駅から東京駅まで実際に移動してみた

それでは、サンライズを利用した博多駅から東京駅までの移動を実際に見てみましょう。

行程
  1. 博多駅より、20:06発新大阪行き「さくら572号」(新幹線)に乗車。
  2. 22:00に岡山駅へ到着。
  3. 22:20ごろ、「サンライズ瀬戸」が先に岡山駅へ到着。
  4. 22:25ごろ、「サンライズ出雲」も岡山駅へ到着し、そのまま「サンライズ瀬戸」と連結。
  5. 22:34に岡山駅を出発。
  6. 明朝7:08に東京駅へ到着。

博多駅から向かう場合、一番重要なのは、遅くとも22:30までに岡山駅へ到着する新幹線等に必ず乗車しておくということです。

上の行程では、22:00には岡山駅へ到着してしまうので、30分も余って暇じゃないかと思いがちですが、この次の新幹線は22:40に岡山駅へ到着するので実は乗り換えができません*。

博多駅から乗る場合は、20:06発の「さくら572号」がサンライズへ乗り換えられる最後の列車となりますので、必ずこれ以前の新幹線を使うようにしてください。

それでは順を追って、ここからは写真付きで見ていきましょう!

*ただし、この新幹線(博多駅20:51発新大阪行き「ひかり444号」)はそのまま岡山駅を過ぎて姫路駅まで行くと、サンライズに乗り換えることができます。最悪の場合、役に立つ裏技かもしれません。

まずは博多駅から新幹線に乗車!

今回はお土産なども買いたかったので、出発の1時間前となる夜19:00に博多駅へ到着しました。

博多駅から東京駅までの新幹線は終電が18:59発なので、これから東京へ行こうという人が19:00以降に博多駅にいることはまずありません。なかなか面白い体験です。

ちなみに「こだま」は停車駅が多く、時間がかかるためおすすめはしません。

さて、今回は20:06発の新大阪行き新幹線「さくら572号」に乗車します。

ちなみに、「さくら」という名前がつく新幹線は、JR九州つまり九州新幹線の車両です。

この「さくら572号」ですが、鹿児島中央駅からやってきているので、博多駅始発ではありません。既に乗車しているお客さんもいますので、自由席で座りたい場合は15分前など早めに並んでおいた方が無難だと思います。

自由席は満席状態で、立っている人もかなり多かった。

ちなみにこの日は、上の写真のように車内の真ん中まで乗客で溢れるほど多かったです。どうやらジャニーズグループの嵐がドームツアーで福岡に来ていたみたいですね。嵐グッズをもった女性客が多かったので、そのファンがたくさん乗車していたのでしょう。コンサートの興奮がなかなか冷めなかったのか、結構賑やかな車内でした笑。私もこれからサンライズに乗る身ですからね、理由は違えど興奮しているのは同じです。

岡山駅に到着!新幹線乗り場から在来線乗り場へ移動

この時間帯の岡山駅新幹線ホームはがらんとしています。

乗車した新幹線「さくら572号」は、定刻通り21:59に岡山駅へ到着しました。降りるとちょうど22:00という感じです。

寝台特急サンライズは、普通列車も止まる在来線ホームの方に来ますので、新幹線ホームから乗り換えましょう。

在来線へ直接乗り換えることができる出入り口がある。

新幹線ホームからエスカレーターなどで下っていくと、上の写真のように在来線へそのまま乗り換えられる出入り口があるので、乗車券と新幹線用の特急券2枚を改札に通して向こう側へ渡ります。

私のようにあまり岡山駅を訪れたことのない人からすると、意外と大きな駅だったのでびっくりしました。

もう22:00を過ぎているのですが、セブンイレブンの前には大勢の待合客で賑わっており、上の電光掲示板には在来線の案内がたくさん並んでいます。駅の施設自体もなかなか綺麗です。

そして、掲示板の山陽線のところを見ると・・・

「サンライズ瀬戸出雲」22:34発東京行とちゃんと出ていますね。これから20~30分ほど待つことになります。

サンライズでは、車内で食べ物を購入することはできないので(飲み物が自動販売機で売られている程度)、必要な方はこのセブンイレブンであらかじめ買っておくといいと思われます。

それ以外にもお手洗いに行ったりと、サンライズに乗車する準備をしていたらあっという間なので、30分くらいの乗り換え時間を設けておくのがちょうどいい気もしますね。

サンライズ瀬戸とサンライズ出雲が到着!ついに初乗車

さて、準備が整ったらサンライズの到着する在来線ホームへと上がります。

冬だとホームが寒いので、22:30くらいまでは下のセブンイレブンで待機しておけばいいと思いますが、22:20過ぎにまず「サンライズ瀬戸」、続いて「サンライズ出雲」が次々に同じ線路に入ってきて、22:30前くらいには2つの列車を連結する作業を見ることができます。

この日も鉄道マニアと思われる人たちがたくさんいましたが、連結作業を間近で見ることができるので、興味のある方は早めにホームへ上がってきておくといいでしょう

それでは、切符に書いてある今回のお座席、3号車(B寝台車両)に乗車です!

B寝台個室(ソロ)のお部屋はどんな感じ?

今回予約で取ったのは、個室の中で一番安いB寝台個室(ソロ)になります。

やや狭いが、非常に清潔感のある空間

中は上の写真のような感じです。1階席と2階席があり、私は1階席でした。

天井が写っていないので若干分かりにくいですが、ベッドの上で立つことはできません部屋の中身は90%くらいベッドで占められており、入り口付近だけやっと直立で立てるくらいの高があります。

ベッドの上で座るとちょうどすぐ真上に天井が来るという感じです。人によってはかなり狭いと感じるかもしれませんが、基本的に寝るだけですし、空間としては余裕があり圧迫感はありません

窓は上から降ろすタイプの電車でよく見かけるカーテンが付いており、明かりを遮ったり着替えたりすることができます

また、奥にハンガーがありコート類もかけられます。裾の長いコートだと折らないといけませんが、結構しっかりしたハンガーでズボンも一緒にかけられるタイプです。

写真にはありませんが、右側にはコンセントが付いており、ゴミ袋と簡易的なスリッパがありました。歯ブラシこそありませんが、ホテル機能としては最低限のものはあります

そして肝心のベッドですが、毛布はかなりあったかく割とふわふわしていますが、マットレスは電車の座席のようなちょっと固い感じがしました。毎日寝るとさすがに疲れそうなベッドでしたが、一晩過ごすだけなら十分だと思います。

ベッドの端には、時計や明かりを調節するボタンが設置されています。

入り口と室内の明かりを分けてつけられたりと、思ったより高性能(?)でした。一番右下のつまみはヒーターになっていて、これをマックスにしておくとかなりあったかくなって快適です。寒さに関してはあまり心配する必要はないと思いました。

時計の方は、アラームをセットすることもできますが、このセットをする際の音量が割とうるさいので、乗車したらすぐ起きる時間をセットして、夜中はいじらない方が賢明です。

ちなみに部屋の防音についてですが、すぐ上や隣の部屋の音はかなりよく聞こえます。ただ、サンライズのモーターの音やレールとの摩擦音も多少ありますし、よほどうるさい乗客でなければそこまで気にならないとは思いますね。

寝台特急サンライズの個室に乗る最大のメリットは、鍵がかかることでしょうか。女性の方はかなり気になる部分だと思います。

4桁の番号を入れて#を押すだけというシンプルなもので、個室であればすべての部屋に設置されているのでとても安心です。くれぐれも番号を忘れなければですが・・・

一番安いB寝台個室(ソロ)に乗ってみた感想としては、全然快適だったということに尽きると思います。大柄な方や狭いのがどうしても無理という方は不満に感じるかもしれませんが、冬でも部屋はあったかく布団もきちんとあるし、何も準備していなくても寝間着やスリッパ、コンセントなど必要最低限のものはあるので、デメリットがそもそもあまりありません。個室で鍵があるので安心ですしね。

夜間に移動出来て効率的ですし、何より夜の列車から見る車窓はそれはそれで趣があっていいものですよ。

ついにサンライズが東京駅へ到着!

そして定刻通り明朝7:08に東京駅へ無事到着しました。

朝の首都圏は遅延が当たり前みたいなところがあるので、定刻に東京駅へ到着すると不思議な感じがしますね笑。

寝て起きたら東京駅のホームにいる、なんてのもあらためて考えると奇妙です。面白い経験をすることができました。

おわりに

いかがだったでしょうか?

寝台特急サンライズは、毎日運行している定期列車としては日本で唯一の寝台列車です。

私個人としては、なかなか味わえない夜の車窓を楽しめる非常に素晴らしい特急列車だと思いました。

多少揺れが大きい部分はありますが、寒い冬でも暖房と布団があったかく、睡眠も十分とれる快適な旅ができました。

寝台特急サンライズに、あなたも一度乗車してみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございました。

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