こんにちは、ホウボウです。
2019年12月ごろから、中国湖北省武漢市から発生したとされている「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」が猛威を振るっています。
連日ニュースでも取り上げられ、内閣官房のホームページによれば、2020年2月14日12時現在で既に中国では感染者数が6万人を超え、死者は1300人以上、日本でも初の死者が出ており、感染者数は30人とじわじわ増えてきています。
日本の感染者数は、もちろん中国ほどではないものの、シンガポール、香港、タイに次いで世界的に見て多く、海外からは「日本は感染国である」という認識を持たれているのが現実です。
2月初旬からミクロネシアやツバルなど太平洋の島国は日本からの渡航を制限しており、2月11日には韓国政府が日本を含む6カ国への渡航を自粛するよう自国民に要請しています。
このまま日本国内の感染者が増え続ければ、日本を発着する渡航者が減っていき、日本国内を旅行する外国人観光客も少なくなっていくことでしょう。
【新型コロナウイルスに関する最新情報はこちらの記事をご覧ください】
最近では、テレビやネット記事で、今旅行に行けば人が少ないので快適!という趣旨の情報をよく見かけますよね。
そこで今回の記事では、「京都などの観光地は空いていて今旅行すれば本当に快適なのかどうか」を、実際に旅行した2020年2月8日~11日の期間で検証してみたいと思います。
訪れた場所は、「姫路」「神戸」「大阪」「京都」の4つです。
それではさっそく見ていきましょう。
2020年2月8日の「姫路」の様子
まず最初に訪れたのは、「姫路」です。
2020年2月8日(土)の姫路城入り口付近の様子です。
あえて人がたくさん写り込んでいる写真を撮ってみましたが、そこそこ人はいるように感じます。がらんとして誰もいませんという雰囲気ではないですね。
ただ、周りが人だらけでゆっくり観光できないほどかというとそういうわけでもなく、訪れたのが「土曜日」ということを考えると人は少ないと言えるかもしれません。
そこそこ観光地らしく人はいるものの、割とゆっくり観光できるいい環境だという印象を受けました。平日の観光地をイメージするとしっくりくる気がします。
天守閣までの道のりの途中はこんな様子でした。
通路や場所が狭くなっている分、観光客が密集しているので先ほどより、周りに人が増えたような感じがしました。でもそれはどの観光地にいつ行っても一緒ですよね。
天守閣の中はこんな感じです。
やはり多くもなく少なくもなく・・・笑
程よく観光できるちょうどいい人数という感じですね。私個人的には落ち着いてみることができました。そう考えると、今の姫路城は観光するのにオススメな時期と言えそうです。
観光地が静かになった
姫路城を観光していて一番印象に残ったことは、普段より「観光地が静かになった」と感じたことです。
新型コロナウイルスの影響で、明らかに中国人観光客は減っています。
その分欧米人や東南アジアの観光客が目立ち、中国語が全く聞こえてこないわけではないですが、姫路城を訪れている観光客のうち中国人はせいぜい1割程度のような気がしました。
いつもはほぼほぼ中国人観光客で占めているのが日本の観光地だと思いますが、1割まで減ってしまうと威勢のいい中国語はあまり聞こえてこなくなり、観光地がとても静かになります。
ちなみに5~7割くらいは日本人観光客かなと思うくらい日本人ばかりでした。この人たちは「今がチャンス!」と思って観光をしに来ているんでしょうか笑
2020年2月8日の「神戸」の様子
続いて、「神戸」に移動してみます。
神戸のシンボルともいえる、神戸ポートタワー周辺を散策してみましょう。
神戸ポートタワーがある港エリアは人がまばらな感じでした。
姫路から来たので着いた頃は既に夕方だったこともあると思いますが、観光客はほとんどいないようで、海外からの観光客は数組見かける程度で、それ以外はほぼ日本人です。
自転車に乗って遊んでいる子供や家族連れもいたので、近辺から訪れている人が多いのかなという印象でした。全体として人はあまり多くないです。
少し場所を移して、神戸の中華街へとやってきました。
こちらは賑わっているようですね!
中心にある南京町広場も上の写真の通り、多くの人が豚饅頭などを中華グルメを片手に行き交ったり椅子に座って楽しんでいるようでした。
こちらも地元の人も多いのかなとは思いますが、日本人を中心に買い物やグルメを楽しみに来ている人が大勢いる感じです。普段の中華街よりは人が少ないのかもしれませんが、決して閑散としているわけではなく、多くの人で賑わっています。
観光客は少ないが、買い物客は多い
神戸を訪れて感じたのは、「観光客は減っているが、買い物客は依然として多い」ということです。
神戸のポートタワーや観光船は少し閑散としていましたが、その近くにあるショッピングモール「神戸ハーバーランド umie(ウミエ)」や元町商店街、中華街などは多くの買い物客で賑わっていました。
観光地と買い物エリアは割と近場にあることが多いです。そのため、はっきりと区別することは容易ではないですが、観光地を目的に訪れている人は中国人を中心に減っている実感は確かにありますが、ショッピングモールへ行くとむしろいつも以上に賑わっていて人がたくさんいる印象を受けました。
神戸の中華街など、買い物エリアそのものが観光地となっているケースもあるので、そういった場所を訪れる場合はそこまで人がいないわけではないので注意すると良いでしょう。
2020年2月9日の「大阪」の様子
それでは日にちを跨いで「大阪」の様子も見ていきましょう。
大阪を代表する観光地といえばやはり道頓堀です。
写真を見れば若干分かるかもしれませんが、道頓堀はものすごい多くの人で賑わっていました。
外国人観光客も含めて本当に大勢の人が集まっているようでした。
タコ焼きやお好み焼きなど大阪名物のお店はどこも並んでいて、(マスクを求めてか)ドラッグストアなどの店も大盛況。道頓堀はいつも観光客が多いので、よく調べれば人が減っているのかもしれませんが、見た感じや感覚としては普段と同じかいつも以上に人が多い印象です。
特に中心の道路は人でびっしりで少しでもボケっとしていると他人にぶつかってしまうほどでした。ここを「新型コロナウイルス」の感染者が通ったら一瞬で広まるんだろうなと思うほどでした。まるで満員電車のようなイメージです。
通天閣のある場所付近も歩いてみました。
道頓堀ほどではありませんが、こちらも大勢の人が行き交っています。
道頓堀は外国人の多いイメージがありましたが、通天閣付近はまだ日本人が多いようですね。
歩き回る分には全く苦労しないくらいの混み具合だったので、観光としては割とゆっくりできそうです。
最後に大阪の中心部から少し離れて、外に出られる展望台がある「梅田スカイビル」へやってきました。
ヴァレンタインデーも目前ということで、屋内展望部分はキャンドルなどの装飾がされていい雰囲気になっていましたが、人は少ないようでした。
日中だったので夜になると増えるのかもしれませんが、それでも閑散としている感じで、これならカップルや家族連れで来てもゆっくりと景色を楽しめそうでした。
「梅田スカイビル」は観光案内所で人気のスポットだと聞いていたので、普段は観光客で大勢賑わっているのでしょうが、この日は本当に人がまばらで、こういった展望台は「新型コロナウイルス」の影響を受けているのかもしれませんね。
大阪では観光客が減っている感じがしない
上記以外にも大阪駅(梅田駅)周辺、新大阪駅、天王寺周辺も行ってみましたが、大阪はどのエリアに行っても基本的に人が多く、そのほとんどは買い物客だと思いますが、道頓堀などの中心地では観光客もかなり多く見られました。
「梅田スカイビル」などを見ると人が多少減っているような場所も見受けられますし、最盛期に比べればまだ落ち着いているのかもしれませんが、大阪はやはりどこに行っても人が多いという印象でした。東京と似ていますね。
この時期を狙って「大阪」を訪れても、人のいない観光地を楽しむのは難しいでしょう。
2020年2月10日の「京都」の様子①(嵐山)
さて、最後の二日間は「京都」の様子を見ていきましょう。
まずはニュースでも人で少ないと噂の「嵐山」エリアです。
「嵐山は人が全くいないなんて誰が言ったんだ!おい!」
と思うくらい予想以上に人で賑わっていたので驚きました笑。
確かに、いつもはもっと混雑していてゆっくり竹林の通路を歩くことはさらに難しいのかもしれませんが、次々と人がやってくる上の写真のような状況で「閑散としている」とするのはかなり言い過ぎではないかと思います。その上、このとき訪れた2月10日は一応平日ですからね。土日はもっと多くなるんだろうということを考えればなおさらです。
それも、この時期を狙ってきた日本人ばかりというわけではなく、半分以上は海外からの観光客のようでした。
ここでも中国人観光客はそれほど多くないなという印象はありました。欧米人や東南アジア人の観光客が目立つ感じです。いつもより静かに観光できるという意味であれば、それはその通りかもしれません。観光客の分母が減っているのは確かだと思います。ただ、それでも人は多いです。
ただ、大阪の道頓堀や神戸の商店街・中華街などと比べれば、ゆったりとしていて静かですし人もそこまで多い気は全くしません。
京都の観光地で迷っているなら「嵐山」は選択肢に入れても良い場所だと思います。ニュースでやっているように本当に誰もいないわけではないので、その点だけ注意しましょう。人は意外といます。
こちらも観光客が多く訪れていて活気があります。
敷地が広いので圧迫感は全くありませんが、やはりそこそこ人はいる印象です。
2020年2月11日の「京都」の様子②(宇治・京都市内)
次は京都のはずれにある「宇治」を訪れてみましょう。
この日は2月11日(火)で一応祝日です。
宇治といえば、平等院鳳凰堂や宇治川にかかる大きな橋が有名です。
どちらも訪れてみましたが、まだ午前中だったこともあるのか、ほとんど人がいませんでした。
これくらい人がいなければ「閑散としている」と言っても良いと思います。
本当に空いていてゆっくり落ち着いて観光することができましたね。嵐山とは段違いでした。
平等院鳳凰堂や宇治上神社など有名な場所はそこそこ人がいましたが、それでもまばらという感じで観光するうえではほとんど気にならない、むしろちょうどいいくらいの人数だったと思います。これ以上観光客が減ると逆に不安になるかもしれません笑。
宇治のラストに、レストランの方は1時間以上待つことも珍しくないというお茶の名店「中村藤吉本店」も訪れてみました。
人もたくさんいて賑わっているようでしたが、待ち時間はわずか15分ほどで、お土産屋さんも上の写真のように割と空いている感じです。
これなら訪れてもストレスなくゆったりと楽しめます。宇治は今がチャンスと言えそうですね。
京都市内の方は人でたくさん!?
それでは、最後に「京都市内」の様子も見ていきましょう。京都の中心部です。
京都の中心街である祇園にある「八坂神社」です。
写真を見れば分かる通り、大勢の人で賑わっています。
日本人外国人限らず本当に大勢の観光客がやってきているという印象です。まあ京都の観光地って言ったらこんな感じですよねって気がします。想像通りのいつもの京都です。
ここから鴨川方面へ向かって京都河原町へと商店街を歩いていきましたが、こちらも本当に多くの観光客や買い物客で賑わっていて、歩くのもなかなか大変なくらいの混み具合でした。
祝日だったので、買い物客が非常に多かったんだと思います。外国人観光客もそれなりにはいるようで、中国語もここでは結構聞こえてきました。
もちろん、これでも普段はもっと人が多いのかもしれませんが、それでもこの混雑具合いならとてもゆっくり観光できる感じではありません。京都の商店街は賑わっていてこそという感じもしますが、もう少し人が減るとまだ買い物しやすいのになと思います。
京都市内は非常に大勢の人で賑わっていました!全く閑散としていないのでご注意ください。
まとめ
近畿地方を中心に、新型コロナウイルスの影響で本当に観光客が減っているのかを検証していきました。結果としては以下のようにまとめられます。
- 全体的に観光客が減っているのは確か(特に中国人観光客)。
- 神戸の商店街や京都市内などのショッピングエリア(及びその近くの観光地)は、通常の買い物客で賑わっているため人が減った印象は全く受けない。
- 「姫路城」や「梅田スカイビル」「宇治」など、土日祝日でも平日並みの落ち着きがある観光地は多いため、この時期を狙って訪れるのはあり。
- 一方で、大阪の道頓堀など、人が全く減っている気がしない観光地も存在する。
【結論】確かに観光客は減っているが、ニュースでやっているほど閑散としているわけではなく、ショッピングエリアや人気観光地を避ければ、割と落ち着いて回れる。
今回は大阪や京都などを中心に見ていきましたが、日本全国どこでも似たような状況なのではないでしょうか。ゆっくり旅行したい人にとってはチャンスだと思いますが、期待しすぎも禁物のような気がします。なんだかんだそれなりに人は多いだろうというマインドで旅行に行けば結果的に楽しめると個人的には思います。
この記事を書いている今も、日本国内での感染拡大が増えています。
加藤厚労相の発言にもある通り、ついに新型コロナウイルスの感染経路が分からなくなり、感染拡大は避けられない状態になってしまったということで、これから旅行をする人はさらに減っていくと思われます。
ますます海外からの観光客は減っていくだろうと思われますが、この時期をチャンスと思っている人も「新型コロナウイルス」への対策はしっかりと行ったうえで出かけましょう。
このまま日本国内の感染者が増加していけば、世界各国が日本からの渡航者を制限して海外旅行も容易ではなくなります。旅行の楽しみが無くならないように、一人一人が意識して更なる感染拡大は何とか防ぎたいものです・・・
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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